今回はグループポリシーのスタートアップスクリプトにスクリプトの配置場所を指定したのにもかかわらず、
スタートアップスクリプトが起動しない場合の対処方法について解説します。
スタートアップスクリプトに関わらず、
グループポリシーを使いこなせるととても便利なので色々試して使いこなせるようになりましょう!

スタートアップスクリプト起動確認
まずスタートアップスクリプトの起動有無について確認するには、
スタートアップスクリプトを起動したい端末のコマンドプロンプトを開いて、以下のコマンドを入力して確認しましょう。
>>gpresult /z
ちなみにコマンドプロンプトは管理者権限で実行しましょう。
※ユーザ権限のみだと、スタートアップスクリプトは確認することができません。
コマンドを入力したら表示される内容を確認して、実行したいスタートアップスクリプトの「最終実行」を確認します。
起動していれば、最終実行時間が更新されています。
起動していなければ、「このスクリプトはまだ実行されていません」と表示されます。
スタートアップスクリプト自体が表示されていない場合
gpresult /zを入力しても対象のスタートアップスクリプトが表示されていない場合は、
グループポリシー自体が端末に適用できていない可能性があります。
スタートアップスクリプトが表示されていなければ、そもそも実行されませんので表示でき様にしましょう!
まず、AD(Active Directory)上にてスタートアップスクリプトを起動させたい端末のOUに正しくGPOが適用されているか確認しましょう。
あるいは、
対象の端末を正しいOUに移動させていない可能性もありますので端末が所属しているOUについても確認しましょう。
グループポリシーの反映が遅れていて、起動前に端末に最新のグループポリシーの情報が反映されていない可能性も考えられます。
念のためグループポリシーを最新にしておきましょう。
グループポリシーを最新にするためには、以下のコマンドをグループポリシーを反映したい端末上で実行します。
>>gpupdate /force
スタートアップスクリプトを起動するための対処法
ここからはスタートアップスクリプトが表示されているのにもかかわらず、
スタートアップスクリプトが起動しない場合について解消方法を3つ紹介していきます。
スタートアップスクリプトの配置場所を確認
まず、スタートアップスクリプトを格納している配置場所を確認しましょう。
対象端末以外をスクリプトの配置場所にしている場合、
指定したファイルパスに接続できない可能性があるため、接続できる場所に配置し直しましょう。

接続できないパターン
・ファイアウォールなどで配置したサーバ等にネットワーク的に接続できない場合
・アクセス権がない場合(基本的にSystem権限で実行するため考えにくいですが、、、)
グループポリシーの優先順位を確認
適用しているグループポリシーの優先順位が低いために実行されていない可能性があるため、
対象のGPOの優先順位を1番優先に持ってきましょう。
指定したファイルパスを確認
スタートアップスクリプトにて指定したファイルパスが、
正しいファイルパスになっているか確認しましょう。
特にNETLOGONフォルダを配置場所にする場合、以下の点に注意しましょう。
NETLOGONフォルダに配置する場合の注意点
AD内に存在する共有フォルダのNETLOGONフォルダを配置場所に指定する場合、
ドメイン名を指定しましょう。
ADのサーバ名や、IPアドレスを指定してしまうと、スタートアップスクリプトを起動することができません。
正しいファイルパス・・・\\ドメイン名\NETLOGON\起動したいスタートアップスクリプト
誤ったファイルパス・・・\\ADサーバ名\NETLOGON\起動したいスタートアップスクリプト
念のためドメイン名は省略せずに「.(ドット)」以下も記載しておきましょう。
まとめ
実行するタイミングや権限を理解していないと使いこなすのは少し難しいスタートアップスクリプトですが、
使いこなせるととても利便性があるものです。
特にWindows系はグループポリシーを駆使できると、運用効率が格段に上がりますよね。
ちなみにスタートアップスクリプトは私もよく嵌りました。笑
特にNETLOGONフォルダを指定するときのファイルパスをドメイン名から始めるのは、
ネットで検索しても出てこなかったので気が付けなかったです。
※知っていればなんてことはありませんが、、、
少しでもお力になれれば幸いです。
それでは!

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